下目黒に邸宅をつくる。
菱重エステート・設計担当佐藤 裕子
東京・下目黒六丁目。各国の大使館や文教施設が点在する閑静なエリアに、2013年、新しいマンションが誕生します。『ディアスタ下目黒』。完成に向けて着々と進行しているこの物件は、どのような意図から生まれたのでしょうか。ディアスタの舞台裏、今回は、設計担当・佐藤裕子の頭の中をのぞいてみます。
JR目黒駅を背中にして、ずっと伸びている目黒通りを進む。商店街からインテリアのショップが集まる一帯を抜けて少しすると、アドレスは下目黒に変わります。佐藤は、『ディアスタ下目黒』の設計にあたって、建設予定地を視察に来ていました。「目黒通りから一本入ると、とたんに静かになることは、来てみて発見したことでした」
建設予定地は、趣のある住宅街。こうしたロケーションから、佐藤はイメージをふくらませます。「まず、街に対しての建物のあり方を考えました。閑静な雰囲気を崩す外観ではいけない。高級感はもちろんですが、奥ゆかしさも持ち合わせたデザインが必要なのでは、と。たとえば、京都の料亭や町屋敷を思い起こさせるような…」
そこで佐藤は、公道から奥まった場所にエントランスを配置することにしました。門構えから弧を描くアプローチを抜けた先に、我が家のエントランスが待っている。およそ15mのアプローチの両側は植栽で彩られ、夜になると橙色の照明が帰宅した入居者の方々を導き入れるように灯されます。
「ライティングにはこだわりました。煌々とした明るさではだめ。目に入ったとき、思わずほっとする、1日の疲れを忘れるような最低限の明るさでいい。それから、外観にはガラスの手摺りを用いていますが、そこから透けて見える各居室の灯りも、建物全体をやさしく浮かび上がらせる効果を生んでいます」
ブラウン、白、グレー。『ディアスタ下目黒』の外観に用いられているタイルは、落ち着いたトーンでまとめられました。「品格を感じさせながらも、色の組み合わせからモダンな印象ももたせることを意識しましたね。目指したのは、10年20年経っても色あせず、飽きがこない邸宅です。地に足のついたデザインを心掛けました」
このマンションは5階建ての低層住宅ですが、眺望も存分に楽しむことができます。高台に建っていて、東側と南側がそれぞれ傾斜になっているためです。「恵まれた眺めや、日当たりを活かすように窓を配置した空間設計を行いました。東側に回ってみると、低く広がる街並みの先に、東京スカイツリーと東京タワーが並んで見えます。珍しいですよね。南側は、東京ドーム約2.5個分という林試の森(りんしのもり)公園が望めて、目を癒してくれます」
佐藤はいつも、設計途中のアイデアを、あえて専門家ではない社内の事務スタッフたちに見せて意見を聞いています。「一般の方の感覚からかけはなれないように」と続けていることです。物件を購入されたお客様と、直接対面する機会もあります。そうした場で得られる生の声が、次のディアスタを生み出すヒントにつながっています。
住む人のためにつくる、ということ。
私たちは、今日も新しいモノづくりに 取り組んでいます。
※2019年4月1日より、
※2018年7月1日より、 「JR西日本プロパティーズ」に社名変更いたしました。
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