平日だというのに、朝から大勢の観光客でにぎわっている「鎌倉」駅。年配の方が目立ちますが、大学生くらいの年代の人もけっこういます。駅の東口から、今回の目的地である『ディアスタ鎌倉由比ガ浜』を目指しましょう。

駅を背中にして進んだ先にある「若宮大路」は、由比ヶ浜から鶴岡八幡宮に通じる参道です。鎌倉市内でも中心的な通りであり、歩道の幅広さが特徴的。海に向かうと、ここが参道であることを伝える「一の鳥居」が現れました。振り返ると、鳥居の向こうに「源氏山」がのぞいています。

「一の鳥居」を過ぎると、海風が肌で感じられるようになるまで、すぐ。サーフショップなどを横目に歩いていった突き当たりに、「由比ヶ浜」が広がっています。冬の寒い日でも、ウィンドサーフィンを楽しむ人影が想像以上に見られました。

『ディアスタ鎌倉由比ガ浜』は、由比ヶ浜から徒歩6分ほどの住宅街にあります。若宮大路を一本入った、小路の先。とても静かな場所に、モダンな邸宅が、そっと建っています。

中に入ってみると、使われている素材の一つひとつに、この土地の邸宅らしい上質さが感じられました。実際の部屋を見学できる棟内モデルルームでは、周辺の散策に役立つガイドを、「グルメ」「源氏山のお寺」「ハイキング」などコース別に配布しています。

モデルルームを後にして、再び駅のほうへ。戻りは、若宮大路から外れて裏通りを巡っていきましょう。江ノ島電鉄「和田塚」駅方面へ向かうと、鎌倉の風情あふれる小路に出会いました。その先の住宅の真横に設けられた小さな踏切を、江ノ電が軽やかに走り抜けていきます。

「由比ガ浜商店街」は、街ごと時間を巻き戻したようなエリアです。大正、昭和と受け継がれてきた銀行や公会堂、商店などの建物が、ほうぼうに。レトロなバスもやってきました。その一方で、地元のマダムが集う、ガラス張りのカフェもにぎわいを見せています。

和の雰囲気あふれる、由比ガ浜商店街と連なっている「御成商店街」。入口にある御成通りの門には、湘南人御用達、と記されていました。この先は一気に、いまどきのカワイイ雑貨や、スイーツの店が増えていきます。

御成通りを抜けると、「鎌倉」駅西口です。ちょっと懐かしい雰囲気の江ノ電の駅と寄りそうように建っています。駅のロータリーの向こうは、スーパーマーケットの「KINOKUNIYA」もあります。仕事帰りなどによい食材を仕入れたいときには、うれしい立地です。

駅西口から東口へ、連絡通路をわたります。駅の脇にある「小町通り」を抜けて、「鶴岡八幡宮」の「二の鳥居」へ向かうことにします。途中、鎌倉名物の人力車を何度も見かけました。遠くからでもよく目立つ二の鳥居ですが、近くで見上げるとものすごい迫力です。

そろそろ散策もおしまい。よく歩きました。見えてきたのは、二の鳥居のそばにある「大巧寺（だいぎょうじ）」です。駅から徒歩3分。安産を願う妊婦さんが全国からくるお寺で、境内の緑が美しいです。大巧寺の近くには、毎朝、地元の野菜がずらりと揃う、「鎌倉市農協連即売所」もありました。